cast vol.35

スネオヘアーって書いた紙を透かしてみると裏には渡辺健二って書いてある―ズバリ、個人ですよ。」
スネオが表紙&巻頭インタビューという素敵な雑誌。ライブ会場で購入したのですが、これが…かーなーり、濃いです。まずはスネオのページがなんと100ページ!!!100ページですよ奥さん!!スネオの故郷、長岡での撮りおろし写真満載。本当に満載の満載。歩くスネオ、ギターを弾くスネオ、ラーメンを食べるスネオ、水を飲むスネオ、食券を買うスネオ…す、すばらしい!!!!(←興奮しすぎです)
そしてインタビュー。スネオヘアーというか渡辺健二の半生を語っているのもすごいんですが、私が一番興味を持ち読んだのは今のスネオと、その創作活動に対する姿勢。自分からガンガン話すって感じじゃなくて、時にはコメントしづらそうな、でも言葉を、一番適切ではないときがあったとしても間違いのないように選んでいる感じ。とても読み応えのある内容でした。
以下、個人的な感想なので。
この間の川崎のライブでご本人もおっしゃっていたのですが「スネオヘアーを信じるな」なんてツアータイトルをつけたばっかりに…というか、私はスネオのMCはまあ、半分くらいテキトーに聞いていて。私の目に、耳に、入ってくるスネオヘアーは当然作られた「スネオヘアー」であって、それで「ホントはどうなの?」とか「えええーそんなあショックぅ…」とかって思わずに、ただ、笑ってた。今回の川崎のMCでも「前に川崎でライブやった日の朝、離婚届を出されてね…本番前にそのこと言ったら「テンションさがる」とか言われて…」とか言ってて「ははは、また言ってるよー」とか笑ってた。それは別に、悪いなあって感じじゃなくて、それはそれで別にいいんじゃないかって思う。ただ、私は結構長い間スネオヘアーをみつづけていて、ライブでハラハラしたり、心配のあまり具合悪くなったり、逆にすごい元気もらったりしながら、じゃあスネオヘアーがどうやって「スネオヘアー」を作ってきたのか、「スネオヘアーの音楽」を作っているのかということにはとても興味があった。それを今回のインタビューで垣間見ることができて、とてもよかったなあと思う。
もちろん「アーティスト」としての「スネオヘアー」だけでいいっていう見方もあると思うし、それはそれでいいと思う。私もスネオ以外の人に対してこういう気持ちはあまり持っていない。だからといって渡辺健二のプライベートを知りたいというのではない。ただ、このインタビューも「スネオヘアー」として世に出ているわけで、それならば、知りたいと思ったし、知ることができてよかったなあと思っています。
インタビューを読めば、どうしたってアルバムの「太陽」を聴くときに、今までと違う受け取り方をすることもあるけど。でも、それはそれでいいと思う。

いつの日も そばにいるよ 君抱きしめるために
僕たちを 照らす太陽 ぬくもりの中
       ―「太陽」スネオヘアー

とても不安定なところから、不安定な状態で、それでも「スネオヘアー」として、作り続けてくれている。そのことにとても感謝。きっと私はこれからもその「スネオヘアー」をみつづけていく。期待と、不安と、ともに。